「最新の入札動向を発信し、入札マーケットの活性化を推進する」ことを目的に、入札に関する情報を分析・提供する入札リサーチセンターは、入札マーケットの動向に関するレポート2024年11月を公開いたします。
公示案件数 と 落札案件数 の推移
公示案件数
2024年11月の公示案件数の総計は177,599件となり、前年同月比で121%の増加となりました。
案件数増加の主な要因として、岩手県庁の契約実績公表を一度に多量登録したこと(約25,000件)が挙げられます。この岩手県庁の多量登録を除いた場合、案件数は前年同月比で104%となり、ほぼ昨年と同水準です。
落札案件数
2024年11月の落札案件数の総計は147,176件で、前年比119%となりました。
案件数増加の主な要因として、岩手県庁の契約実績公表を一度に多量登録したこと(約25,000件)が挙げられます。この岩手県庁の多量登録を除いた場合、案件数は前年同月比で99%となり、ほぼ昨年と同水準です。
<集計条件>
・各発注機関WEBサイトで公表され入札情報速報サービスNJSSに登録された月をベースに算出
・案件数は、入札案件公示がなく落札結果のみ公表されている随意契約等の案件も含めた集計結果
公示案件の入札形式別割合
【 全体 】
入札形式別の公示案件割合では、一般競争入札が全体の26.6%を占め、最も多い結果となりました。
随意契約の割合は先月の16.0%から今月は26.3%に増加しています。この増加の背景には、前述の岩手県庁による多量登録(少額随意契約)が影響しています。
【 入札種別ごとの入札形式割合 】
物品に関しては、見積(オープンカウンター)が49.6%と最も多く、次いで一般競争入札が39.6%となっています。役務については、一般競争入札が57.2%を占めており、その他の形式は割合が分散しており、比較的少数にとどまっています。建設・工事では、一般競争入札が53.5%で最も多い結果となりました。測量・建設コンサルタントにおいては、指名競争入札が53.5%で最多となっています。
<集計条件>
・各発注機関WEBサイトで公表され入札情報速報サービスNJSSに登録された月をベースに算出
・入札情報速報サービスNJSSに登録されている入札形式を基に算出。入札種別は、NJSSで設定されている資格カテゴリーを使用。
エリア別 公示案件数
2024年11月のエリア別官公庁入札案件数データでは、地域ごとに異なる動向が見られました。
特に東北エリアでは前年同月比160%と大幅な増加が見られますが、その主な要因として、岩手県庁の契約実績が一度に多量登録されたこと(約25,000件)が影響しています。
他のエリアでは、関東・甲信越が前年同月比107%と安定した増加を示す一方で、北海道や中国エリアでは減少が見られるなど、地域ごとに異なる傾向となりました。
<集計条件>
・各発注機関WEBサイトで公表され入札情報速報サービスNJSSに登録された月をベースに算出
・案件履行場所が複数の都道府県に該当する場合は、1案件に複数の都道府県が付与されるため重複あり
各種データは、都道府県別・機関別の集計や年間推移データなど、様々な切り口でのレポート化が可能です。 戦略や分析に欠かせない入札関連データにご興味のある方は こちら をご覧ください。 |
業種カテゴリ別 公示案件数
2024年11月の業種別入札案件数は、業種ごとに増減の差が見られました。
「メディア関連」(前年同月比129%)や「教育・学習支援・保育関連」(同129%)は増加傾向を示している一方で、「建設関連物品」(同63%)や「物流関連業務」(同87%)は減少傾向となりました。
<集計条件>
・入札情報速報サービスNJSSにて独自に分類した業種カテゴリ別案件数データを集計
・各発注機関WEBサイトで公表され入札情報速報サービスNJSSに登録された月をベースに算出
・ひとつの案件に複数の業種カテゴリが付与されることがあるため案件数の総計は月の案件数総計と差異が発生
・案件に関連する複数の業種カテゴリが付与されることがあるため、業種で絞り込みを行う際には意図しない業種が含まれている場合あり
※ 業種[大カテゴリ32種]にて集計
詳細な業種[中カテゴリ85種]集計データをご覧になりたい方はお問い合わせよりご連絡ください。
落札金額の推移
2024年11月の落札金額総計は、前年比で117%となりました。
<集計条件>
・落札金額は、各発注機関ごとに公表された落札結果を収集した合計値(同一案件が複数機関で公表されている場合もあり)
・各発注機関WEBサイトで公表され入札情報速報サービスNJSSに登録された月をベースに算出
入札検索キーワード 急上昇ランキング (2024年11月度)
2024年11月1日~11月30日に「NJSS」内で検索されたキーワードのうち、前月と比較して上昇幅の大きいキーワードを「入札検索キーワード 急上昇ランキング 」として発表いたします。
入札検索キーワード急上昇ランキング、第1位は「大学」となりました。
11月6日、政府が創設した10兆円規模の大学ファンドが、2024年度上半期に1,551億円の運用益を上げたことが報じられました。また、11月8日には、その運用益を活用し、世界トップレベルの研究水準を目指して重点的に支援する「国際卓越研究大学」初の認定校として、東北大学を正式認定したと文部科学省が発表しました。
これらの報道や発表は、大学関連のプロジェクトや予算に関心を持つ企業や事業者から注目を集め、関連入札情報の検索が増加したと推測されます。
▶ 「大学」に関する入札情報を見る │ 入札情報速報サービスNJSS
<集計条件>
・集計期間:2024年11月1日~11月30日
・対象:集計期間に入札情報速報サービスNJSSユーザーが検索したキーワードのうち、上位100位以内のキーワード
・入札情報速報サービスNJSSユーザーが検索したキーワードを元に、前月と比較して上昇幅の大きいキーワードをランキング
注目された入札案件 (2024年11月度)
2024年11月1日~11月30日に「入札情報速報サービスNJSS」に登録された案件の中で、注目された入札案件を紹介します。
※案件名・案件詳細画面をクリックすると、「入札情報速報サービスNJSS」にて入札案件の詳細が確認できます。
【案件名】 個人番号通知書・個人番号カード及び公的個人認証サービスに係る住民向けコールセンター業務 |
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【発注機関】 地方公共団体情報システム機構(J-LIS) |
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【入札日】 2024年12月05日 |
【案件名】 令和6年度東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金審査等業務委託 |
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【発注機関】 東京都庁 |
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【入札日】 2024年12月04日 |
<集計条件>
・集計期間:2024年11月1日~11月30日
・入札情報速報サービス「NJSS」の入札案件ページ別閲覧数をもとに判定
入札関連データについて
入札リサーチセンターでは、入札形式・都道府県・業種・発注機関など、様々な入札に関するデータの抽出・調査・分析ができます。入札に関する情報の調査についてのお問い合わせは、こちら からお願いします。
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