「給付金」。普段からニュースや新聞で耳にすることもある言葉ではないでしょうか?
コロナ禍では一律10万円が給付されたこともあり、実際に受け取られたことがある方も多いかと思います。
実際に給付金を支給するにあたっては、多くの事務作業が発生することになります。
今回は、こうした政府の給付金の過去・足元の動きや給付金に関する政策決定にあわせて、どのような入札案件が増えるかについてまとめました。
給付金に関する動向
給付金、と一口にいっても、法人を対象にするものから個人を対象にするもの、また政策自体も国が実施するものから自治体が独自に実施するものまで、様々な種類があります。
ここでは、政府が実施する個人に対する給付金についてみていきましょう。
ここ数年の給付金
まず、この数年で実施された主な給付金をまとめてみました。
時期 | 名称 | 理由 | 対象者 | 給付金額 |
2020年中旬 | 特別定額給付金 | コロナ禍の経済対策 | 住民基本台帳に記録されている者 | 10万円 |
2021年末〜 | 子育て世帯への臨時特別給付 | コロナ禍の子育て世帯支援 | 18歳以下の子供がいる世帯など | 10万円 (自治体によって給付時期のパターンあり) |
2021年末〜 | 住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金 | コロナ禍の生活困窮世帯の支援 | 住民税非課税世帯など | 10万円 |
2022年末〜 | 電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金 | 燃料価格の高騰に伴う経済対策 | 住民税非課税世帯など | 5万円 |
2023年末〜 | 住民税非課税世帯に対する給付金 | 緊急的な生活支援 | 所得税と住民税が非課税、など | 7万円など |
このように、毎年のように経済対策の一環で給付金施策が講じられていることがわかります。
足元では、物価高やエネルギー高に賃金の上昇が追いついていないことを背景に、所得が低い方向けの給付金施策が講じられていることがわかります。
給付金政策はどうやって決まる?
ここ数年の給付金の表で明らかなように、給付金の多くは毎年年末ごろに決まります。
これはどうしてでしょうか?
これには「臨時国会」「経済対策」「補正予算」といったキーワードが関係しています。
まず、臨時国会は内閣が召集することができるもので、慣例的には毎年秋ごとに召集されます。
(参考) 衆議院の国会会期一覧 (衆議院)
この時期、政府では景気情勢などを踏まえた「経済対策」を取りまとめます。
(参考) 経済対策の一覧(内閣府)
そして、この臨時国会では、各種法令の審議の他に、経済対策の裏付けとなる予算(=補正予算)についても審議をすることになります。
給付金は経済対策の一環として位置付けられ、補正予算で財源が措置されることが多いため、給付金の実行時期は毎年の年末になる傾向があるのです。
実際に、2023年11月の経済対策の概要資料は以下の通りですが、ここで給付金を実行することが位置付けられています。
給付金に関する入札案件とは?!
このように毎年実行されることが多い給付金事業。
それでは給金事業の実行に伴い、どのような入札案件が現れるのでしょうか?
まず、ここ数年の給付金関係の事業件数の推移をみてみましょう。
入札案件名に「給付金」が含まれている案件数の推移
これを見ると、
- 2020年は、コロナ禍の特別定額給付金がでた夏ごろに案件が増えている。
- 2021年以降は、補正予算で給付金が措置される秋ごろに案件が増えている。
という傾向がわかります。
こうした案件をさらに深掘りすると、
- 支給事業の運営事務局
- 給付システムの開発・運営
- 申請書の発送
- コールセンター
などの事業が各自治体で公募されていることがわかります。
※弊社が運営する「入札BPO – 公共入札・落札支援トータルサービス」では、各時期にどの自治体で、どのような入札案件があったかを分析しながら、戦略的な公共営業の支援を行っています。
上記のような案件の深掘りなども、ぜひご相談ください!
これらの事業に関連するサービスを提供されている企業様においては、政府の政策動向に合わせて、自治体の入札案件を獲得するチャンスがあるかもしれません!
給付金の動向から入札案件を予測する
今回は、政府の給付金政策の動向から、実際の入札案件を予想するための考え方について紹介いたしました。
入札案件に対して計画的なアプローチをする際に、ぜひ参考にしてみてください。
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