官公需における中小企業・小規模事業者の受注機会の増大を目的とした、「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」について、既にご確認済みでしょうか?
中小企業・小規模事業者向け契約の割合について55.1%、つまり過半数以上を目標に設定するなど、中小企業に追い風が吹くような内容となっております。
そこで、「中小企業者の受注の機会の増大の意義及び目標に関する事項」についてご紹介させて頂きます。
平成29年度 中小企業者に関する国等の契約の基本方針 のポイント
ポイントは下記3点です。
① 日本経済を引き続き発展させるには中小企業の受注数増加が重要である。
② 官公需予算総額の中小企業向け契約の金額比率が55.1%になるように努める。
③ 官公庁のトップは「中小企業者に関する契約の方針」を作成し、体制の整備も進める。
つまり日本経済を支える中小企業に向けて、公共の予算を多く割り振る方針を定め、その方針が正しく遂行される体制づくりを行うことが、国の判断として決定されたのです。
いままで入札案件は中小企業には厳しいと考えていたとすれば、その考えを改めるべき、タイミングやってきたとも言えます。
それはそれぞれのポイントについて細かく見てみましょう。
①日本経済を引き続き発展させるには中小企業の受注数増加が重要である。
平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針では、日本経済は緩やかな回復基調にあると考えられており、今後の見通しについても雇用・所得環境の改善 が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されています。
そのような状況において重要視されているのが、中小企業・小規模事業者の受注機会の増大と事業活動の活性化なのです。
そのため中小企業・小規模事業者の賃金引き上げを重要であるとしており、その実現のための取組みとして「官公需においても受注機会の増大を通じて配慮する必要がある」と明確に記載がされています。
また東北地方太平洋沖地震や熊本地震において被災して中小企業・小規模事業者の支援も重要であると考えられているのです。
②官公需予算総額の中小企業向け契約の金額比率が、55.1%になるように努める。
ポイント①にて説明されている中小企業・小規模事業者への支援の目標として、具体的に設定された目標が「平成29年度における国 等の契約のうち、官公需予算総額に占める中小企業・小規模事業者向け契約の金額が約3兆8, 185億円、比率が、55.1%になるよう努めるものとする。」といった内容です。
その実現のために、著しく進捗状況が悪い機関に対して改善に向けた取り組みについての確認を行うことも決まっています。
このように国としてかなり高い温度感をもって、中小企業・小規模事業者への支援を行っていることがわかります。
③官公庁のトップは「中小企業者に関する契約の方針」を作成し、体制の整備も進める。
ポイント②で触れた目標の達成に向けて、しっかりと方針と遂行体制を作るようにも定められています。
原則としてその体制には各機関のすべての内部組織が参画することとされるなど、目標実現に向けても具体的な取り組みが進むような仕組みが作られています。
このように、国として中小企業に入札案件を受注させようと動いているのです。
「入札は大手企業向けだから」
「中小企業には入札は難しい」
などと入札を諦めていた方も、改めて参加できる案件を探してみれば、良い案件が見つかるかもしれません。
豊富な案件情報から “自社にあった入札情報” を探してみましょう
NJSSは、全国の官公庁や自治体の
入札情報や落札情報を提供する
国内最大級の入札情報サービスです。
- 全国の入札情報を一括検索
- 最新の入札情報を毎朝メールでお届け
-
過去の落札額・落札会社から
入札動向の分析が可能 -
雑多な案件のタスクを管理し、
機会損失を防ぐ