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スタートアップでも中央省庁の入札に参加可能に!そのメリットと具体的な条件とは

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「政府の調達案件なんて、うちみたいな規模の小さなスタートアップには関係ない。」

スタートアップにお勤めのかたでそのように考えている方はいらっしゃいませんか?

 

実はいま、スタートアップ企業が政府の入札案件にチャレンジするハードルが低くなっています

 

岸田政権がスタートアップの育成を政策の中心に掲げる中で、入札資格が緩和されているためです。省庁の入札案件は規模が大きなものも多く、また対外的な信用力の向上にもつながるため、スタートアップにとってのメリットも少なくありません。

 

 

今回は、どのようなスタートアップであれば入札案件に参加できるのかについて見ていきます。

 

入札の評点の仕組み

まず政府の入札案件を理解する上で欠かせないのが、評点と等級という考え方です。

 

ざっくりとどういうものかというと、社歴が長く財務的にも健全な企業ほど、大きな金額の政府調達案件には参加することができる、というものです。

 

具体的には、まず下記のような全省庁統一の評点が決まっています。

 

▼全省庁統一の評点例

【引用元】調達ポータル「全省庁統一資格について」付与数値・等級等 (「役務の提供」該当部分を引用)

 

 

提供しているサービスの年間販売高や自己資本額、流動比率、そして営業年数が良いほど、高い点数を獲得することができます。その上で、点数ごとにA〜Dまでの等級が決まり、等級に応じた予定価格の入札案件に参加できることになります。

 

この予定価格とは、公募を行う省庁が策定する見積もり価格のようなものです。

 

▼全省庁統一の付与点数例

【引用元】調達ポータル「全省庁統一資格について」付与数値・等級等 (「役務の提供」該当部分を引用)

 

 

ところがこのままでは、技術力はあっても業歴が浅く、かつ財務状況がそこまで良くないスタートアップが、金額規模の大きい入札案件に参加することが極めて難しくなってしまいます。

 

そこで2018年には、政府のスタートアップ支援プログラムである「J-Startup」の選定企業であれば、上記の等級に関わらず、全ての政府調達案件に入札することが可能となりました。

 

とはいえ、J-Startupに選定されている企業数は現時点で約240社。

多くのスタートアップ企業にとって政府入札に参加するハードルが高い状況はあまり変わっていませんでした。

 

そうした中で2024年3月28日から、多くのスタートアップが政府の入札案件に参加できるように要件が緩和されました。

 

入札案件に参加できるスタートアップの条件

ここからは具体的に、2024年3月28日以降、どのような条件を満たせば政府の入札案件に参加できるようになったのかを見ていきます。

 

上位等級入札への参加基準

①グローバルに活躍するスタートアップを創出するための官民による集中プログラム(J-Startup又はJ-Startup地域版)に選定された事業者であり、当該入札に係る物件等の分野における技術力を証明できる者

引き続き、J-Startupに選定されている企業は優遇される他、地域ごとに選定されるJ-Startup地域の企業も入札に参加しやすくなりました。

 

 

②主たる官民ファンドの支援対象事業者又は当該支援対象事業者の出資先事業者であり、当該入札に係る物件等の分野における技術力を証明できる者

少しわかりにくいですが、この要件で対象になるスタートアップも多いのではないかと思うので順を追って説明します。

 

まず、主たる官民ファンドとは以下のファンドのことをいいます。

株式会社産業革新投資機構 株式会社海外需要開拓支援機構
独立行政法人中小企業基盤整備機構 一般社団法人環境不動産普及促進機構における耐震・環境不動産形成促進事業
株式会社地域経済活性化支援機構 株式会社日本政策投資銀行における特定投資業務
株式会社農林漁業成長産業化支援機構 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、国立研究開発法人科学技術振興機構
株式会社民間資金等活用事業推進機構 株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構
官民イノベーションプログラム 一般社団法人グリーンファイナンス推進機構における地域脱炭素投資促進ファンド事業及び株式会社脱炭素化支援機構

こうしたファンドは、ベンチャーキャピタルなどにLP出資をします。

そうしたLP出資を受けたベンチャーキャピタルが、ここでいう「支援対象事業者」になります。

 

そのためこの要件を言い換えると、「上記のような官民ファンドからLP出資を受けているベンチャーキャピタルからの出資を受けている事業者であって、当該入札に係る物件等の分野における技術力を証明できる者」となります。

 

日本のベンチャーキャピタルの多くは官民ファンドからのLP出資を受けていることが多いです

【例】独立行政法人中小企業基盤整備機構の出資先ファンド一覧

 

すでにベンチャーキャピタルからエクイティの調達をしているスタートアップは自社が出資を受けているベンチャーキャピタルにも確認して、要件を満たすかどうか確認してみると良いかもしれません。

 

 

③国立研究開発法人が行う出資のうち、金銭出資の出資先事業者又は当該出資先事業者の出資先事業者であり、当該入札に係る物件等の分野における技術力を証明できる者

こちらも、国立研究開発法人(産業総合研究所やがん研究センターなど)からの金銭出資を受けているが、自社の出資元が国立研究開発法人から出資を受けている場合に対象になります。

 

 

④国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)又は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が認定したベンチャーキャピタル等の出資先事業者であり、当該入札に係る物件等の分野における技術力を証明できる者

こちらに記載されているベンチャーキャピタルから出資を受けているスタートアップが対象になります。

 

▶ AMED:創業ベンチャーエコシステム強化事業

▶ NEDO:研究開発型スタートアップ支援事業/ベンチャーキャピタル等の認定

(上記リンク先は2024/5/20時点の情報です。最新版の情報については必要に応じてご確認ください)

 

 

⑤当該入札に係る物件と同等以上の仕様の物件を製造等した実績等を証明できる者

過去に請け負った案件の仕様書や納入実績を示すことでも要件を満たすことができます。

 

 

⑥資格審査の統一基準における統一付与数値合計に技術力評価の数値を加算した場合に、当該入札における等級に相当する数値となる者

保有する特許などの数に応じて、評点自体を底上げすることもできます。

 

 

⑦SBIR制度の特定新技術補助金等の交付先中小企業者等であり、当該入札に係る物件等の分野における技術力を証明できる者

SBIR制度とは、スタートアップにおける研究開発を後押しするための制度です。

SBIRにおける補助金を交付されているスタートアップは対象になるかもしれません。

 

【上位等級入札への参加基準:引用元】経済産業省「技術力ある中小企業者等の入札参加機会の拡大について」

 

まとめ

ここまで見てきたように、スタートアップでも政府の入札案件に参加するハードルが大きく下がりました

 

省庁の案件を受注・納品できれば、その実績を元に、これまで以上に大きな顧客の獲得にもつながることから、スタートアップにとって対外的な信用力を獲得する大きな一手にもなります。

 

一方で、入札のための要件は満たしているとしても、自社にとって最適な入札案件を探すことがそもそも難しいというのも事実です。

 

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