最低制限価格とは、落札の下限に当たる価格のことです。
該当案件に対して必要な経費などを発注者が勘案した額で、これを下回ると失格となります。
最低制限価格設定の例としては、次の例が参考になります。
有効札(予定価格以下で入札した札)の平均額の80%の価格、または予定価格の3分の2の金額のいずれか高い方を「最低制限価格」とします。
この「最低制限価格」未満で入札した札は失格となり、残った札のなかで一番金額の低いものが落札する形とします。
こうすれば、不当に安い価格で落札されることはなくなりますので、ある程度の品質が担保できるといえます。
これに対し「予定価格」は発注者が事前に設定する落札上限価格のことで、落札上限価格より高い入札額は無効となります。
最低制限価格を設定する意義は、品質の悪化や安全対策の不徹底、労働条件の悪化、下請企業群の赤字といった事態が発生しかねないというリスクを回避するためです。